人間ドック制度
長い航海をした船は、ドックに入り、機関部などを調べ、故障が起こりそうなところや悪いところを修理・整備してから、また航海へ出ていきます。それと同じように、人間も長い人生の間に、定期的にからだを調べていく必要があります。
これが人間ドックの考え方です。悪いところがなければ健康に自信を得られるし、また悪いところがあれば、それを早目に発見し、早目に効果的な治療を受けることができます。
利用資格
- 被保険者本人および被扶養者のうち、35歳(受診を受ける年度に35歳になられる方)以上で検診を希望される方。
- 利用は各人、年度で1回までとします(4月~翌年3月)。
- 例1:人間ドックを受診した場合は、その年度での脳ドック・複合ドックの追加受診はできません。
- 例2:脳ドックを受診した場合は、その年度での人間ドック・複合ドックの追加受診はできません。
- 例3:複合ドックを受診した場合は、その年度での人間ドック・脳ドックの追加受診はできません。
利用料
検診時に受診病院の窓口に、いったん全額を自己負担でお支払いください。
健保補助額
人間ドック(腹部超音波検査を含むこと) | 25,000円 |
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脳ドック(MR検査) | 30,000円 |
複合ドック(人間ドック+脳ドック(MR検査)) | 40,000円 |
- ※ドック利用料金が補助金額より低額の場合は、その金額までとします。
- ※オプション検査は自己負担となります。
人間ドックの内容
- 人間ドックは、医療機関によって検査内容に多少の違いがあります。
- 人間ドックは全体をみるものですので、がん検診のように胃、大腸など部分的に限定している検査やPET検査などのがん検診に特化したものについては、補助金対象外です。
補助金対象かどうか、検査を受ける前に健保にお問い合わせください。
受診時に注意すること
(一般的な内容です。詳細は受診する病院の指示内容に従ってください。)
人間ドックに入るときは、事前に注意書と問診表が渡されます。問診表は注意深く正確に記入することが大切です。家族とも相談しながら正しく記入しましょう。
前日の夕食は午後7時頃が理想的です。やや軽い食事にしアルコールは禁止です。午後9時以降は食べ物はとらず、早く就寝します。当日の朝は食べ物、湯茶、水、薬などは一切口にしてはいけません。ただし、うがいはかまいません。検査が終わるまで、これは守ってください。
受診当日の朝は、渡された容器に糞便を採取し、氏名を書いて持参します。
人間ドックに入る頻度と時期
人間の体の変化や病気の進行を考えると、半年に1回がよいように思われます。しかし、胸部と胃透視はX線(レントゲン)を浴びるので、健康な人が半年に1回受けるのは過剰ともいえます。したがって人間ドックに入るのは1年に1回ぐらいが適当であるといえましょう。
高血圧で病院に定期的に通っていて、採血して心臓、肝臓、腎臓などをチェックしてもらっている人は、胃の透視さえ受ければほぼ十分です。このような人は2年に1回のペースで大丈夫です。ただし、婦人科検診は1年に一度は受けることが必要です。
時期はいつがよいか
季節でいうなら春や秋など、暑くも寒くもない気候のときがよいのはいうまでもありません。それは食事を抜いての検査ですから、よく眠って体調をベストの状態に維持しやすいからです。
個人的には、仕事があまり忙しくないときを選びます。ドックの検査結果には、精神状態が影響することがありますから、時間的余裕のあるときに、リラックスした気分で受診することが大切なのです。また、一度受診したら、次からもなるべく同じ頃に人間ドックに入るのが理想的です。